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すがもり |
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屋根に雪が積もると、昼間一部が融けて軒先に溜る。この軒先の水分が凍ると氷堤となり、これが繰り返されると、軒先部分から屋根内部の屋地まで浸み込み、雨漏りの原因となる。軒の先端部を工夫してつららができにくくする。 |
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筋葺(すじぶき) |
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瓦の葺き方は大きくは土葺(つちふき)と引掛葺き(ひっかけぶき)とに分けられるが、筋葺は、土葺のひとつで、瓦の谷の部分に葺土を筋状に置いて葺く方法である。 |
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スパニッシュ瓦 |
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下丸瓦と上丸瓦の組合せで葺かれ、軒先でも巴瓦をほとんど使わず、また棟瓦も高く積まず雁振(がんぶり)で仕上げる。わが国には大正の終わり頃に輸入されるようになった。このスパニッシュ瓦の流行に刺激されて、スパニッシュ瓦の下丸瓦と上丸瓦を一体化させたS型瓦が、大正時代末期に愛知県三州で開発された。 |
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素丸(すまる) |
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本葺型の瓦は平瓦と丸瓦との組合せで葺かれる。和型の袖瓦と桟瓦をつなぐのに使う瓦は、紐丸瓦と呼ばれている。この紐丸瓦と区別するために素丸ともいう。しかし一般に丸瓦というと素丸を指している。素丸は胴と玉縁(たまぶち)とから構成される。玉縁側が水上に置かれ、この部分が胴の部分を重ねて葺く。 |
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隅瓦(すみがわら) |
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寄棟や入母屋の隅の軒先に使われる瓦を隅瓦と呼んでいる。いくつかの部分に分けたものを切隅(きりすみ)、一体になった瓦を廻隅(まわりすみ)という。 |
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隅鬼(すみおに) |
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本瓦葺の屋根の隅の部分に付けられる鬼瓦。隅鬼の上に置かれるのが二の鬼(にのおに)である。隅先に隅鬼が置かれ、入母屋・寄棟では隅棟全長の1/4(隅棟の長さによって異なる。)の位置に二の鬼が置かれる。隅鬼の大きさは建物によって異なるが、八掛け法では大棟鬼の大きさを10とすると隅鬼の大きさは6.4といった比率になっている。 |
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隅棟(すみむね) |
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入母屋・寄棟での隅部分の棟。和型の場合は、紐丸瓦や紐伏間などで処理される。本瓦葺きの場合は、稚児棟と二の棟から構成され、先の部分が稚児棟で、その上部にくるのが二の棟である。二の棟では捨熨斗(すてのし)が何枚も重ねられ、より棟反りを出すよう工夫される。 |