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谷(たに) |
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屋根の二つの傾斜面の流れの合う部分を谷という。谷の部分の納まりには、谷板(たにいた)の上に桟瓦を載せて葺く場合と、谷瓦を載せて葺く場合とがある。 |
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谷板(たにいた) |
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谷の部分に瓦の下に置き樋として用いる板で、ステンレスや銅板が用いられる。谷の部分からの吹き込むを防ぐために、端を立ち上げさらにその先を伸ばしておくようにする。谷板の幅は300mm程度。 |
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谷瓦(たにがわら) |
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谷部分に使う瓦で本瓦葺き用は本谷瓦、桟瓦(和瓦)用のものは並谷瓦と呼んでいる。並谷瓦は樋のような役目をする谷平瓦、その軒先部分に使われる谷先瓦、これらの上や谷板の上に載せられる谷筋違(たにすじかい)とその軒先の部分の谷口とがある。 |
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谷筋違(たにすじかい) |
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谷瓦の一つで平谷瓦や谷板など樋の部分に載せられ、桟瓦の谷部分の端部となる瓦。 |
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玉縁(たまぶち) |
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本葺型の瓦は平瓦と丸瓦との組合せで葺かれる。この丸瓦は胴と玉縁(たまぶち)とから構成される。玉縁は玉口とも呼ばれるが、重ねるために胴にくらべ高さと幅を狭くしている。玉縁側が水上に置かれ、この部分が胴の部分を重ねて葺く。 |
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だるま窯(だるまがま) |
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古くから使われていた窯で、とくにいぶし瓦が生まれてくると、還元に便利なだるま窯が発達した。両側に焚き口があり、窯中央上部に煙突が付けられる。窯は粘土で作られている。だるま窯の場合、火力は下部から上部にのぼるため、下部で火力が強く窯の上部は火力が弱い。1回で1000枚程度焼くことができるが、上質なものは300枚程度である。 |
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垂れ付伏間瓦(たれつきふすまがわら) |
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棟の最上部に載せられる瓦を棟瓦と呼ぶが、棟瓦のうち比較的平たいものを伏間瓦、丸形や山形になった背の高いものを冠瓦と呼ぶ場合が多い。棟瓦の重なる部分を桟と呼んでいるが、桟と水垂れがついたものを垂れ付伏間瓦と呼ぶ。これは関西地方で多く使われる京伏間とも呼ばれる。 |