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利足(ききあし) |
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瓦は重ね合わせて葺かれるが、実際に有効となる長さ、幅を利(きき)という。利足は瓦の全長から尻の切込み長さと頭の切込み長さを引いたものである。利足は働き長さとも呼ばれる。たとえばJIS規格53A形の桟瓦の場合、全長は305mmで、利足は235mmである |
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利幅(ききはば) |
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瓦は重ね合わせて葺かれるが、実際に有効となる長さ、幅を利(きき)という。利幅は瓦の全幅から頭の切込み幅を引いたものである。利幅は働き幅とも呼ばれる。たとえばJIS規格53A形の桟瓦の場合、全幅は305mmで、利幅は265mmである。 |
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菊間瓦(きくまがわら) |
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愛媛県北部の菊間町で産する瓦。松山市と今治市の間に位置し瀬戸内海に面している。戦国時代より菊間瓦として窯業が盛んで、江戸時代の久松藩時代には、窯元を27に制限し保護した。当時から菊間瓦は瀬戸内だけでなく江戸、台湾、朝鮮、中国にまで販売され、とくに1884年(明治17年)皇居に御用瓦を納めたのは有名である。 |
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菊丸(きくまる) |
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本瓦葺きの大棟を葺く棟込瓦(むなごみがわら)の一つで、組棟に用いられる。 |
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刻袖瓦(きざみそでがわら) |
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切妻屋根の破風部分に用いられる瓦を袖瓦と呼んでいるが、本葺き屋根が土蔵や町屋で使われる場合、刻袖瓦が用いられる。この部分の重ね代は大きく、重なる部分の袖が切り込まれている。また袖の部分をやや内側にしたものを中付刻袖瓦(なかづけきざみそでがわら)と呼んでいる。 |
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刻袖角瓦(きざみそでかどがわら) |
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軒と破風と交わる隅の瓦で、軒瓦と袖瓦とを組み合わせたものを角瓦(かどかわら)とも呼んでいるが、刻袖瓦(きざみそでがわら)に対応するのが、刻袖角瓦である。 |
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逆水止瓦(ぎゃくみずどめがわら) |
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和形瓦を緩やかな勾配でも使えるように考え出された瓦で、2.5/10から3.5/10の勾配で葺くことができる。 |
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行基瓦(ぎょうぎがわら) |
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奈良時代に僧行基が考案したといわれる瓦で、遺構としては奈良の元興寺極楽坊本堂と禅室の一部があげられる。形はスペイン瓦に似たユニークなものだったが、全国でも例は少なく一般には普及しなかったようである。本瓦よりも製法が簡単であるのに普及しなかったのは、形が日本人好みではなかったせいであるとも言われている。 |
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京伏間(きょうぶすま) |
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棟瓦の種類の一つで、比較的平たいものを伏間瓦(ふすまがわら)、丸形や山形になった背の高いものを冠瓦(かんむりがわら)と呼ぶ場合が多い。冠瓦は江戸で多く使われ、関西地方では、垂れ付伏間瓦(たれつきふすまがわら)でこれを京伏間と呼んでいる。 |
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切隅(きりすみ) |
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寄棟や入母屋の隅の軒先に使われる瓦を隅瓦(すみがわら)と呼んでいるが、いくつかの部分に分けたものを切隅、一体になった瓦を廻隅(まわりすみ)という。切隅は、左切隅、右切隅、隅巴から構成される。また軒先の垂れの形状から、万十切隅、一文字切隅などがある。 |
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切妻屋根(きりづまやね) |
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二つの傾斜面からなる屋根で、単純な屋根であるので雨漏りの心配も少なく、住宅では切妻屋根が多い。平面の長手方向に棟をもってくるのが一般的であるが、短手方向に棟をもってくると大屋根となる。 |