〜 No.0009 化粧スレート 〜
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スレート系屋板材の大部分を占めるのがこれです。天然に産するスレートと競合し、市場を奪ってしまうのが、明治後期に登場する石綿スレートですが、プレハブ住宅の台頭とともにシェアを伸ばすのは、JIS
(昭和51年制定・平成13年改正)で規定される「住宅屋根用化粧スレート」です。 |
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わが国には(株)クボタがアメリカから技術導入して屋板材としては昭和36年に初登場し、その後、松下電工(株)など大手メーカーが
競合品を出して市場をにぎわしています。
セメントや石綿を主原料とし、板状に成形、乾燥したあと、化粧加工します。平形、波形の2種類。メーカー数が少ないので、具体
的な商品名の方がわかりやすいでしょう。近年の環境・保健問題で脱石綿の動きが進むとともに、天然スレートの質感を求める高級化の気運にも乗り、平成元年に登場
したのが「無石綿(ノン・アスベスト)品」です。 |
平成6年までのJIS名称は「住宅屋根用石綿スレート」だったので、本誌ではこの無石綿品の「化粧スレート」と「化粧石綿スレート」とに分けていました。
積水化学工業、ニチハなど、ノンアス品を製造する大手建材メーカーは、“差別化戦略”を打ち出しています。 |
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